電大で電気自動車開発!?
ものづくりといえば電大、電大といえばものづくり。そういわれるのが当たり前なくらい、我らが東京電機大学はものづくりに特化した大学である。さりとて、在学期間中にものづくりに挑戦する学生は少数派だろう。
しかしながら、学生を中心として大学内での電気自動車開発を行っている団体が存在している。それが、東京電機大学FCV・EVプロジェクトである。
東京電機大学FCV・EVプロジェクトとはいったいどのような団体なのだろうか。その謎を解明するため、筆者はアネックスの奥地へと向かった———。
東京電機大学FCV・EVプロジェクト、藤田さん・佐々木さんにインタビュー!
———東京電機大学FCV・EVプロジェクトとはどのような団体なのでしょうか?
本プロジェクト発足の目的は実学尊重の精神に基づき、様々な技術が使われている電気自動車の作成を通じて技術力や素養を養うことです。製作対象である電気自動車は技術の塊とも呼ばれ、大学での所属学科で学習する知識だけで製作できるものではありません。そこで、学科にとらわれずものづくりを通して幅広い知識や技術を磨き、本学のOB/OGのような技術者になることを目標として発足しました。団体自体はみんなで和気あいあいと意見交換をしながら緩い雰囲気でやっています。また、実験中やミーティング中などはメリハリをつけて活動をしています。

▲東京電機大学FCV・EVプロジェクトの活動の様子
———実際に車の開発を行うにはかなりの情熱が必要だと思います。車開発に興味を持ったきっかけや、魅力はどういったものなのでしょうか。

▲東京電機大学FCV・EVプロジェクト代表の藤田さん
藤田:ものづくりが好きで、大学の学習内容を超えて手を動かして学びたいと思ったからです。 また、将来自動車開発に携わりたいという想いがあり経験を積みたいからです。車開発の一番の魅力は、自分が制作したものに自分で操縦する楽しさを味わうことができることです。その中で、自分が制作した回路や部品が自動車に搭載されて動いたときの達成感を得られるところが魅力的です。

▲東京電機大学FCV・EVプロジェクトメンバーの佐々木さん
佐々木:幼少期から自動車に興味があり、大学入学頃に免許を取得してからより自動車の仕組みや技術に興味が湧きました。また、工業系の高校出身ということもあり、モノ作りも好きだったのでこの活動の話を聞いたときに運命を感じました(笑)。
———自動車開発といえば、学生フォーミュラのようなレース主体の大会が有名だと思います。現在の団体における活動目標はどういったものなのでしょうか?
8月9日から12日までの4日間、秋田県大潟村にて開催される「ワールド・グリーン・チャレンジ・ソーラーカー・ラリー」に私たち学生が主体となって参加します。この大会は、ソーラーカー、電気自動車、燃料電池車などのクリーン・エネルギーを使った自動車のエコを競う大会であり、世界三大ソーラーカーレースの一つでもあります。この大会で走行距離および技術の独自性を競い、優勝を目指しています。
———本日の走行試験では好調に走っているように感じました。現在開発している車の特徴や課題はありますか?
この自動車の最大の特徴はひとり乗りEVというところにあります。走る楽しさを追い求めて変速機を搭載したり、路面に近い運転姿勢になるような車体設計をしています。しかし、技術力が足りず、やりたいことと乖離していることが課題となっています。

▲走行試験の様子
———今後プロジェクトに参加したい場合は、どのようにコンタクトを取ればいいでしょうか?
プロジェクトに参加したい学生がいれば、当団体のメールアドレスまでご連絡ください。また、旭祭での展示も検討しています。入るための専門知識も全く不要で、学業との両立も可能です。ものづくりやクルマ好きが好きな学生を募集しています!!
東京電機大学FCV・EVプロジェクトさんの
メールアドレスはこちら!👇
tdu.fcv.ev.annex@gmail.com
我々東京電機大学の学生はものづくりを学ぶ身ではあるが、その学びを実践に移す機会はそう多くないだろう。さらに、自分の興味にまっすぐに向き合えるのは、ある程度時間的猶予のある学生のうちだけなのかもしれない。自動車開発に携わってみたい、在学中に何か形あるものを残したい、そう思う学生諸君は是非参加してみてはいかがだろうか。